国土交通省は3月6日、国が管理する地下駐車場の浸水被害を防ぐための「国管理の地下駐車場に関する浸水対策ガイドライン(直轄地下駐車場)」をまとめ、発表した。近年、短時間豪雨が頻発・激甚化していることを受け、全国の直轄地下駐車場における実効性のある浸水対策を強化する狙い。

背景には、令和7年9月に三重県四日市市で発生した大雨災害がある。観測史上最大となる時間雨量123.5ミリを記録し、市中心部の地下駐車場「くすの木パーキング」が浸水、274台の車両が被災した。こうした事案を踏まえ、地下駐車場の浸水被害を未然に防止・軽減し、利用者の生命と財産を守るとともに、公共インフラとしての機能継続を図ることを目的としてガイドラインをまとめた。

ガイドラインでは主に三つの柱を掲げる。第一は「浸水防止技術の強化」。止水板の自動化や浸水センサーの設置などにより、人力対応に依存しない対策を推進する。第二は「防災管理体制の強化」で、浸水リスクに応じた地下駐車場の閉鎖基準を設定するほか、止水板や排水ポンプなど防災設備の点検結果を公表する仕組みを整える。第三は「地域との連携強化」で、自治体や地域住民との情報共有、合同訓練の実施などを通じて防災対応力を高める。浸水リスクをハザードマップなどで把握し、内水氾濫や河川洪水、高潮、津波などの危険性を整理したうえで、出入口の浸水経路を明確化する。また、警戒レベル4相当の防災気象情報が発表された段階で地下駐車場の閉鎖を判断することを原則とし、迅速な対応を促す。

今後は各地下駐車場ごとに関係機関による協議会を設置し、令和8年の出水期までに閉鎖基準の検討や合同訓練を実施したい考え。さらに同年中をめどに、止水板の自動化や浸水センサーの導入、地域との連携強化などを進め、全国の地下駐車場における浸水対策の一層の強化を図る方針。