日銀が27、28両日に開く金融政策決定会合で、追加利上げを見送る方向で検討に入ることが20日、分かった。中東情勢の緊迫化が長引き、先行き不透明感が依然として払拭できないためだ。日銀は、米国とイランの停戦交渉の行方などを会合ぎりぎりまで見極めた上で最終判断する。
 植田和男日銀総裁は、原油価格の高騰の影響について、「物価上振れのリスクと景気下振れのリスクが両方ある」と説明している。さらに、供給網の目詰まりで石油関連製品の流通混乱が深刻化すれば、幅広い業種で減産を余儀なくされ、景気が大きなダメージを受ける恐れがある。
 日銀は、米とイランが和平協議で合意に達しても供給混乱がすぐには解消しない可能性があり、利上げのタイミングは慎重に判断すべきだとの見方に傾いている。このため、日銀内では、少なくとも6月の会合まで待つべきだとの意見がある。
 日銀は昨年12月に政策金利を0.75%に引き上げたが、依然として「金融環境は非常に緩和的だ」(植田総裁)と分析している。利上げが後手に回れば、インフレ圧力がさらに強まるリスクもある。 
〔写真説明〕日銀本店=東京都中央区

(ニュース提供元:時事通信社)