国土交通省は、植物由来の原料や廃食油などから製造する「持続可能な航空燃料(SAF)」の普及に向け、航空便の利用者が調達費の一部を負担する制度を創設する方針だ。運賃に上乗せして徴収する方式を検討。有識者会議での議論を踏まえ、今夏までに制度の骨格をまとめ、2030年ごろの開始を目指す。
 SAFは、木くずや回収した廃食油などから製造され、温室効果ガスの排出量を大幅に削減できる。国内の航空会社では主に国際線で利用されている。政府は、30年までに国内航空会社が使用する燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。
 ただ、SAFの価格は原油から製造される航空燃料の2倍以上に上るため、国交省は調達費の負担の一部を利用者に広く求める制度の設計に乗り出した。各空港は運賃に上乗せする形で利用者から空港使用料を徴収しており、この方式を活用する案などを検討する。
 英ロンドンのヒースロー空港では、SAFと通常の航空燃料の価格差の半額を旅客や貨物便の荷主の負担で賄う制度がある。国交省はこうした海外の事例も参考に、負担の水準など制度の具体化を進める考えだ。 
〔写真説明〕「持続可能な航空燃料(SAF)」の給油作業=2025年7月、東京・羽田空港

(ニュース提供元:時事通信社)