【カイロ、ワシントン時事】イランは7日、イスラエルに向けてミサイルを発射した。イスラエルはこれを迎撃。同国軍は8日、イラン中部と西部の軍事目標に空爆を加えたと発表した。イランメディアは8日、首都テヘランと北西部タブリーズ、中部イスファハンで爆発音が聞こえたと伝えた。
 AFP通信によると米国とイランの一時停戦が4月上旬に発効して以来、イランによるイスラエルへのミサイル攻撃は初めて。応酬が続けば停戦崩壊の懸念が高まる上、戦闘終結に向けた米国とイランの交渉に影響が及ぶのは必至だ。
 米メディア「アクシオス」によると、トランプ米大統領は7日、イスラエルのネタニヤフ首相に電話し、報復を控え、外交に時間を与えるよう要請した。トランプ氏はアクシオスに、イランとの合意に近づいていると主張。「今起きていることのせいで台無しにしたくない」と語った。
 イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」はイスラエルの空軍基地などを標的にしたと主張した。イスラエルメディアは、同国北部に対し、複数回にわたって約10発の弾道ミサイルが撃ち込まれたと伝えた。攻撃による負傷者や物的損害は報告されていないという。
 これに先立ちイスラエル軍は7日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラがイスラエル北部にロケット弾を発射したとして、首都ベイルート南郊に空爆を実施。同地のヒズボラ司令室を報復として狙ったと説明した。
 イランは戦闘終結に向けた米国との交渉で、ヒズボラへの攻撃停止を要求している。ヒズボラはイランの代理勢力の代表格で、革命防衛隊はイスラエルが対ヒズボラ軍事作戦を続ければ「報復はより広範囲になる」と警告した。 
〔写真説明〕7日、イスラエル中部ネタニヤの上空で確認されたイランのミサイル(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)