【キャンベラ時事】高市早苗首相は4日(日本時間同日)、オーストラリアの首都キャンベラの連邦議会でアルバニージー首相と会談した。両首脳は「経済安全保障協力に関する日豪共同宣言」を発表。中国によるレアアース(希土類)を活用した経済的威圧を念頭に「重要鉱物に対する輸出規制に強い懸念を表明する」と盛り込んだ。
 共同宣言は日豪両国について「経済安保上の緊急事態に関し、情報を共有し、相互に協議するとともに、対応措置を検討する」と明記。強靱(きょうじん)な供給網を経済安全保障の中核と指摘し、重要鉱物や食料など主要物資の確保に共に取り組むとうたった。
 共同宣言とは別に、重要鉱物協力、エネルギー安全保障協力、防衛・安全保障、サイバー分野に関する共同文書も公表した。
 重要鉱物を「両国の経済安保関係の中核的な柱」と位置付け、供給網の多角化に向け、優先して取り組む六つのプロジェクトを列挙。エネルギー分野では、液化天然ガス(LNG)や石炭、液体燃料など必要不可欠なエネルギー物資について、両国間の流通を支援することを打ち出した。
 防衛分野に関し、海上自衛隊「もがみ型」護衛艦改良型をベースにした豪海軍新型艦の共同開発、最新兵器や新興技術、情報・インテリジェンスでの協力などを確認した。
 高市首相は会談後の共同記者発表で「経済安保を含む包括的な安保協力をさらなる高みに引き上げ、制度化する具体的な方策」について、両国で閣僚にそれぞれ検討を指示することで一致したと明らかにした。アルバニージー首相は「サイバーセキュリティー、重要鉱物に関する協力を柱にしていく」と強調した。 
〔写真説明〕共同宣言に署名後、撮影に応じる高市早苗首相(左)とオーストラリアのアルバニージー首相=4日、キャンベラ(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)