会合で発言する金子国交相

米国発の新型AI「クロード・ミュトス」がサイバー攻撃に悪用される脅威が高まるなか、国内の重要インフラも対象になるリスクがあるとして、国土交通省は28日、東京都千代田区の同省内で、民間事業者と対話する会合を開いた。航空や鉄道、物流などの6分野の業界団体代表らが集まり、金子恭之・国交相ら同省幹部らと意見交換を行った。金子国交相は、事業者の経営層に対して、必要な対策を確実に取るよう要請。傘下の関係事業者にも周知するよう求めた。さらに、民間を支援するために、同省内に事業者向けの相談窓口を新たに設置する方針を明らかにした。

会合は「AI性能の高度化を踏まえた国土交通分野のサイバーセキュリティ対策強化に関する官民対話」。

対象となった航空、空港、鉄道、水道、物流、港湾の6分野から、それぞれ業界団体の代表らが集まった。民間の出席者からは、「関係機関と緊密に連携して、分野全体で対応力を高めていくことが不可欠だ」との指摘があったという。

一方、国交省側からは、AIの高性能化により、システムの脆弱性を発見する能力が急速に向上するなどしている現状を説明。悪用されればサイバー攻撃がより高速で大規模に行われる恐れがあることなどが指摘された。

そうした情勢を踏まえ、「サイバーセキュリティ対策には、企業のシステム担当者だけでなく、経営層がコミットしてリーダシップを発揮することが重要」(国交省情報政策課長の中野晶子氏)といった方向性が説明されたという。