感染症について意見交換が行われた

内閣官房は10日、東京・千代田区のTOKYO FMホールで「新興感染症と向き合う最新の研究と市民の対策」と題した公開シンポジウムを行った。

開会にあたり、内閣官房新型インフルエンザ等対策室長・国際感染症対策調整室長の山田安秀・内閣審議官が「自然にある病原体の研究はまだまだ進んでいない。ワクチンなどの対処方法を所持し、感染症を迅速に診断できるようになるのが日本にとって大事だ」あいさつした。

その後東京大学医科学研究所感染・免疫部門ウイルス感染分野教授の川岡義裕氏が「インフルエンザvsエボラどちらが脅威?」をテーマに講演。西アフリカのシエラオネでのエボラ出血熱に関する研究や、エボラは感染しても発症しない人がいることなどが話された。

長崎大学熱帯医学研究所新興感染症学分野教授の安田二朗氏は「感染症研究のためのBSL-4施設の必要性」をテーマに講演。危険な病原体を取り扱い、治療法などを研究するBSL-4施設が日本で国立感染症研究所(東京都武蔵村山市)にあるものの、周辺住民の反対などでほぼ使われていないことを説明。長崎大学で現在整備を進めていることなどが話された。その後、感染症に関するパネルディスカッションが行われた。

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