イメージ(Adobe Stock)

企業経営の目的は、将来の不確実性のなかからビジネス機会を開拓し、不確実性に合理的に対処することによって継続活動を確保し企業価値を創造し続けることにある。しかし、今企業が直面している不確実性はこれまで経験したものとは異なる特徴を持っているものと考えられる。既存の枠組みから離れて新たな視点からリスクプロファイルを検証し直してみる必要があろう。例えば、社会的価値観の変化は、社会の企業への要請内容に変化がある。また、企業が持続的成長のために取り組む領域は、これまでの企業活動の主戦場ではなかった市場取引の外部へ拡張される。このように事業環境の大きな変化は、企業価値に影響を及ぼす諸要素自体やその結果の様相を変化させることとなろう。

企業が既存の枠組みや基準にしがみついていては、持続的成長への効果的な打開策は見いだせない恐れがある。今後の流動的な変化がもたらす不確実性の拡大と企業価値への影響を理解するため、リスク構造の変化をいかに的確に捉え、新たな事業ポートフォリオ構築に向けての戦略推進と拡大する不確実性に適合しうる組織のレジリエンスを強化してゆく必要があろう。

企業が直面する今後の経営環境の変化の特徴を危険関連要素の視点から捉え、企業価値に及ぼす影響を整理すると、図表-1の通りまとめられる。