2020/08/12
ニュープロダクツ

水循環を用いた次世代の分散型水インフラの研究開発・事業展開を手がけるWOTA(ウォータ)は、AIを活用した自律分散型水循環システムを搭載した、水循環型ポータブル手洗い機「WOSH」を開発し、11月に出荷する。新型コロナウイルスとの共生に向け、水道のない場所に設置可能で、いつでも綺麗な水で手洗いができる手洗い場として提案する。
「WOSH model zero」は、水インフラを必要としない独立型のポータブル設計で、ほんの少しの水と電気があれば設置・利用が可能。病院、学校、商業施設、飲食店の店舗前などにも手軽に設置できる。また、水循環システムのテクノロジーにより、排水量は100分の1と極めて少ない量で衛生的な水を利用し続けられる。さらに、世界中での利用状況データをクラウド管理することで適切な管理やサポートが可能になる。
同製品では、供給水質の安全性を担保するため、膜ろ過・塩素添加・紫外線照射の3段階のWOTA独自のテクノロジーを搭載。コロナウイルスのようなウイルスを含んだ水でも、同製品の水循環テクノロジーで確実な処理を行う。具体的には、同製品が搭載しているフィルターの最も目が細かいフィルターの孔の大きさが1〜2nm、コロナウイルスの直径が50〜200nmであることから、膜ろ過の過程でフィルターによりウイルスを排除できる。
また、フィルターの状態や供給する水質をセンサーで監視する仕組みや、塩素と紫外線による殺菌機能によって安全性を確実に高めるなど、WHOの飲料水ガイドラインや各国の飲料水基準に準じ、衛生的な水を供給するための安全管理を提供する。
そのほか、誰でも正しい手洗いができる、30秒をカウントする「セーフティー・リング」や、アップサイクルを取り入れたドラム缶の筐体デザインが特徴。設計面では3Dプリンタを活用した量産も想定し、世界中での生産も期待できる。2021年に日・米で約1万台の販売を目指す。
同製品のサイズは、幅707×奥行き596×高さ1063ミリメートル。重量は60キログラム。提供方法はレンタルで、契約期間は24カ月。価格は月額2万2000円(税別)。設置費用や消耗品、送料などの諸経費は別途発生する。11月頃の出荷では、限定600台の予約を受け付ける。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
入居ビルの耐震性から考える初動対策退避場所への移動を踏まえたマニュアル作成
押入れ産業は、「大地震時の初動マニュアル」を完成させた。リスクの把握からスタートし、現実的かつ実践的な災害対策を模索。ビルの耐震性を踏まえて2つの避難パターンを盛り込んだ。防災備蓄品を整備し、各種訓練を実施。社内説明会を繰り返し開催し、防災意識の向上に取り組むなど着実な進展をみせている。
2025/06/13
-
「保険」の枠を超え災害対応の高度化をけん引
東京海上グループが掲げる「防災・減災ソリューション」を担う事業会社。災害対応のあらゆるフェーズと原因に一気通貫の付加価値を提供するとし、サプライチェーンリスクの可視化など、すでに複数のサービス提供を開始しています。事業スタートの背景、アプローチの特徴や強み、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/06/11
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/10
-
その瞬間、あなたは動けますか? 全社を挙げた防災プロジェクトが始動
遠州鉄道株式会社総務部防災担当課長の吉澤弘典は、全社的なAI活用の模索が進む中で、社員の防災意識をより実践的かつ自分ごととして考えさせるための手段として訓練用のAIプロンプトを考案した。その効果は如何に!
2025/06/10
-
-
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
-
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
-
福祉施設の使命を果たすためのBCPを地域ぐるみで展開災害に強い人づくりが社会を変える
栃木県の社会福祉法人パステルは、利用者約430人の安全確保と福祉避難所としての使命、そして災害後も途切れない雇用責任を果たすため、現在BCP改革を本格的に推進している。グループホームや障害者支援施設、障害児通所支援事業所、さらには桑畑・レストラン・工房・農園などといった多機能型事業所を抱え、地域ぐるみで「働く・暮らす・つながる」を支えてきた同法人にとって、BCPは“災害に強い人づくり”を軸にした次の挑戦となっている。
2025/06/06
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/06/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方