もし富士山が噴火したら企業はどのような行動をとるのか。シミュレーション方式によるアンケート調査を実施(写真:写真AC)

リスク対策.comは、もし富士山が噴火した場合、企業がどのような行動をとるのか、現時点でのどのような影響を考え、どの程度備えをしているのかの傾向を探るため、 シミュレーション方式によるアンケート調査を実施した。

噴火警戒レベルが高まった時点、噴火発生時、 首都圏への降灰が本格化した時点など、 噴火発生前後に考えられる状況をシナリオとして提示。それぞれどのような行動をとるかを、あらかじめ提示した選択肢の中から選んでもった。また、噴火から2週間後、1カ月後、 2カ月後に、組織としてどのような行動をとるかを予測してもらった。

分析結果報告の第2弾として、シミュレーションを通じて明らかになった課題を解説する。

調査は3月8日から18日までの10日間、リスク対策.com のメールマガジン読者に対してウェブ上で行い、計460の回答のうち同一企業からの重複回答や企業名が書かれていない回答を除いた317を有効回答として分析した。

回答組織の本社所在地は、東京都内が58.4%と突出して多く、神奈川県6.9%、大阪府6.0%が続いた。山梨県は1.9%、静岡県は2.5%だった。業種は製造業が29.7%で最も多かった。

また、回答企業の8割が、2021年3月に富士山火山防災対策協議会が改定したハザードマップにおいて溶岩流・噴石・火砕流などの影響がおよぶ可能性の高い地域、もしくは2004年に富士山ハザードマップ検討委員会が示した降灰可能性マップ(宝永噴火時の降灰分布図)において降灰が予想される地域内に本社や支社、工場などの自社施設を有しているとした。