【カイロ時事】ウクライナでは9日から10日にかけてロシアによる空爆が相次いだ。ウクライナ南部ザポロジエ州のマラシコ知事は10日、前線に近い町オリヒウの住宅地が誘導爆弾による攻撃を受け、40代の男女4人が死亡したと発表。人道支援が行われているさなかでの攻撃だったといい、「戦争犯罪だ」と非難した。
 報道によると、爆弾は学校を直撃。ザポロジエ州では住宅地10カ所がロシアの攻撃にさらされた。南部ミコライウ州ではインフラ施設がミサイルで狙われた。
 一方、ロイター通信はロシア側の情報として、ロシアが一方的に「併合」した南部クリミア半島で9日、ロシアの防空システムが巡航ミサイル1発を迎撃したと報じた。被害は出ていないという。
 クリミアを巡っては、ウクライナのマリャル国防次官がロシアの侵攻開始500日目に当たる8日、「ロシアの兵たんを断つため、クリミア橋に最初の攻撃が行われた」と通信アプリ「テレグラム」に投稿。ロシア本土と結ぶクリミア橋で昨年10月に起きた爆破事件へのウクライナ側の関与を認めた。 
〔写真説明〕10日、ウクライナ南部ザポロジエ州オリヒウでロシアの攻撃で破壊された建物(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)