2023/09/07
防災・危機管理ニュース
ブリンケン米国務長官は6日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、戦車用の劣化ウラン弾を供与することを首都キーウ(キエフ)訪問時に約束した。6月上旬に始まったウクライナの反転攻勢が減速する中、近く見込まれる米主力戦車「エイブラムス」の引き渡しと合わせ、ロシアの防衛線の突破を後押しする。
反転攻勢に関し、シャップス英国防相は6日、提供した英主力戦車「チャレンジャー2」14両のうち1両が、ウクライナ南部ザポロジエ州ロボティネ周辺で失われたと確認した。英スカイニューズに「(この戦車で)最初の損害だ」と指摘。ただ、補充はしないと説明しており、長期戦での兵器の確保・維持が課題となっている。
ウクライナ軍は南下を目指し、最近、ロボティネの奪還を宣言した。ザポロジエ州の親ロシア派トップ、バリツキー氏は6日、「戦術的に放棄した」と認めたが、ロシア国防省は攻防が継続中と主張している。
破壊されたチャレンジャー2の映像は5日、SNSで広まった。英紙ガーディアンによれば、この1両は地雷の爆発によって後部の燃料タンクに引火し、乗組員は脱出。無人となった後、ロシア軍の自爆ドローン攻撃があったという。
ウクライナ軍の攻勢に対し、ロシア軍は無差別攻撃で応じている。6日には東部ドネツク州の要衝バフムトに近いコンスタンチノフカで、市場に着弾して約50人が死傷した。ゼレンスキー大統領は「このロシアの悪をできるだけ早く打倒しなければならない」と世界に訴えた。
(ニュース提供元:時事通信社)
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