国連が主催するデジタル分野の会議「インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)」が8日、京都市で開幕した。各国からITエンジニアや学者ら約5000人が参加し、日本からは岸田文雄首相や鈴木淳司総務相、河野太郎デジタル相が出席。最大のテーマは文章や画像を自動で作る生成AI(人工知能)の規制だ。
 鈴木総務相は同日の歓迎式典であいさつし、今回の会議が「人類のより良い未来につながると確信している」と語った。
 会場で、鈴木総務相は対話型AI「バード」を提供する米グーグルで国際問題担当幹部を務めるケント・ウォーカー氏と面会。ウォーカー氏は、生成AIの国際的なルール作りを進める先進7カ国(G7)の枠組み「広島AIプロセス」を主導する日本政府に対し、開発企業として要望を伝えたとみられる。
 IGFは、ネットの管理の在り方を中心にデジタル分野の幅広いテーマを議論する国際会議で、今年で18回目。広島プロセスでは、利害関係者の意見を幅広く聞く機会に位置付けられている。会議は12日まで開かれる。 
〔写真説明〕国連主催のデジタル分野の国際会議会場で面会した鈴木淳司総務相(左)と米グーグル幹部のケント・ウォーカー氏=8日、京都市の国立京都国際会館

(ニュース提供元:時事通信社)