企業向けクラウドシステムなどを手掛けるFIXERが10月に実施した日本企業の経営者や管理職を対象としたアンケート調査によると、生成AIを「利用している」との回答は3割に達した。業務に利用している人は約2割、私的な目的だけで利用している人は約1割だった。生成AIは2022年以降、簡単に使える高性能のサービスが登場しており、今後も企業の間で活用する動きが強まりそうだ。
 FIXERは企業向けクラウドシステムのほか、生成AI「Chat(チャット)GPT」などの安全性を高め、使いやすくしたプラットフォーム「GaiXer(ガイザー)」を提供している。調査はFIXERが全国の従業員300人以上の企業を対象に10月17~20日に実施し、800件の回答を得た。情報・通信のほか、金融・保険、不動産、流通・小売りなどの企業が対象となった。
 アンケートで「生成AIを利用しているか」と聞いたところ、「業務で利用している」は21.9%に達した。新しい技術にもかかわらず、中堅以上の企業ではすでに一定数が活用に動き始めていることがわかった。「私用では利用しているが業務では利用していない」は8.8%だった。「私用でも業務でも利用していない」は69.8%だった。
 「具体的にどんな業務で利用しているか」との質問に対しては「情報収集、調査」との回答が40.6%でトップだった(複数回答)。次に多かったのは「文章のチェック・構成」で32.6%。「文章の要約」(28.6%)、「企画書の作成」(27.4%)、「アイデア出し」(26.3%)などが続いた。 

(ニュース提供元:時事通信社)