【北京時事】中国内陸部の甘粛省で18日午後11時59分(日本時間19日午前0時59分)、マグニチュード(M)6.2の地震があり、同省で少なくとも113人が死亡、隣接する青海省で14人が犠牲となった。青海省ではこのほか、土砂崩れに巻き込まれ、20人が行方不明となっている。在中国日本大使館によれば、邦人の被害に関する情報は入っていない。
 負傷者は合わせて700人超に上り、被害はさらに拡大する恐れがある。習近平国家主席は捜索・救助に全力を尽くすよう指示。中国政府は2億元(約40億円)を災害支援に充てると表明した。被災地は氷点下の厳しい寒さで、停電や断水も起きており、軍や消防、警察が数千人規模で救援に当たっている。
 震源地は青海省との境に近い甘粛省中部の臨夏回族自治州積石山県で、震源の深さは10キロ。付近では複数の余震を観測している。甘粛省当局は19日、記者会見を開き、今後数日は強い余震が発生する可能性があるとして注意を呼び掛けた。
 国営テレビは、家屋の倒壊や建物の亀裂、路上に散らばるがれきなど被災地の様子を報じた。中国の専門家は、深夜で避難が遅れたことや、住宅の耐震性が脆弱(ぜいじゃく)だったことなどが多数の死傷者につながったという見方を示した。 
〔写真説明〕19日、中国甘粛省で起きた地震で被害を受けた建物と車(AFP時事)
〔写真説明〕19日、中国内陸の青海省海東市で、地震による土砂災害に遭った集落(EPA時事)
〔写真説明〕19日、中国内陸の青海省海東市で、地震によるがれきの中を捜索する救助隊員ら(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)