2025/03/26
防災・危機管理ニュース
【ソウル時事】韓国各地で山火事が相次いで発生し、被害が拡大している。韓国メディアは当局の暫定情報として、26日までに24人が死亡したと伝えた。12人が重傷、14人が軽傷を負い、住民約2万7000人が避難した。大統領代行の韓悳洙首相は記者会見で「史上最悪の山火事だ」と述べた。気温が上昇し、空気が乾燥して風も強いため鎮火できておらず、犠牲者がさらに増える恐れがある。
韓首相は会見で「動員できる全ての人員と装備で対応しているが、状況は尋常ではない」と危機感を示した。韓国メディアによると、26日午後1時(日本時間同)ごろ、南東部慶尚北道義城郡で消火活動に当たっていたヘリ1機が墜落し、操縦士1人が死亡した。事故を受け、ヘリによる消火活動は一時中断された。
山火事は21日以降、全国で同時多発的に発生している。義城郡では22日に始まったとみられ、隣接する安東市を含む広い地域に延焼。焼失面積は約1万7000ヘクタールを超え、建物や車への被害も続出している。
安東市では、世界文化遺産に登録されている伝統集落の「河回村」にも火の手が迫っている。被害地域には文化財が多く、義城郡では新羅時代の681年建立とされる寺が全焼した。
〔写真説明〕26日、韓国南東部の慶尚北道義城郡で山火事の消火活動に当たる消防士(EPA時事)
〔写真説明〕25日、韓国慶尚北道義城の寺で、山火事の延焼に備えて仏像を防炎毛布で包む作業員(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)


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