全国農業協同組合中央会（ＪＡ全中）の山野徹会長は５日の定例記者会見で、小泉進次郎農林水産相がコメの価格高騰をいったん「冷やす」などとして、進めている随意契約を通じた安価な政府備蓄米の放出に関し、「需給や生産者の手取りに影響が及ぶ場合には、政府備蓄米の適正水準である１００万トンの確保など、機動的な対応が必要だ」と述べた。
　山野氏は具体策には言及しなかったが、価格の大幅な下落を危惧し、必要に応じた備蓄米の買い戻しといった対応を求めた格好だ。
　一方、小泉氏がこれまでの競争入札から、随意契約による備蓄米の放出に転換したことについて、山野氏は「消費者のコメ離れを防ぐという趣旨の下、政府による新たな判断と認識している」と一定の理解を示した。　
〔写真説明〕記者会見する全国農業協同組合中央会（ＪＡ全中）の山野徹会長＝５日午後、東京都千代田区

（ニュース提供元：時事通信社）