2025/07/17
防災・危機管理ニュース
20日投開票の参院選で、SNS上での情報操作など外国勢力による選挙介入を巡る発言が相次いでいる。自民党の小泉進次郎農林水産相らに続き、青木一彦官房副長官は16日の記者会見で「わが国も影響工作の対象になっている」と懸念を表明した。ただ、具体的な事例や根拠は示されていない。劣勢が伝えられる選挙戦の挽回を図る石破政権側の思惑を指摘する向きもある。
外国政府による世論工作は2024年の台湾総統選や米大統領選などでも指摘され、偽情報流布や社会分断を招く情報拡散の脅威は深刻化している。平将明デジタル相は15日の会見で「参院選も一部そういう報告もある」と述べ、小泉氏は街頭演説で「過激な主張を展開するアカウントを外国勢力が利用、拡散して自民党をおとしめよう(としている)」と主張した。
青木氏は「偽情報の動向を早期に把握し、関係機関が連携して対応する」と強調。外務省の北村俊博外務報道官も会見で「外国からの情報戦が恒常的に生起している」と指摘し、「わが国の重要政策に関する情報空間の動向について、人工知能(AI)も活用しながら情報収集・分析を行っている」と説明した。
SNS上では、ロシアの政府系通信社スプートニクが参政党の公認候補のインタビュー動画を14日にX(旧ツイッター)に投稿したことが波紋を広げた。同党は「親ロ派」などの批判を浴び、神谷宗幣代表はXで「私も広報部も許可を出していない」と火消しに追われた。16日の金沢市での演説では「参政党が勝ったら『ロシアのおかげ』、許せないからもっとSNSを規制しないといけない、というわけだ」と訴えた。
スプートニクはプーチン政権の影響下にある「プロパガンダ・メディア」。23、24両年には、モスクワを訪問した国会議員(当時)のインタビュー記事を公式サイトに掲載するなど、日本向けの発信にも積極的だ。
各党幹部の議論も過熱する。国民民主党の玉木雄一郎代表は15日、ロシアの選挙介入について「まずは調べてみたい」と投稿。日本維新の会の前原誠司共同代表は16日、「認知戦からわが国を守るため、法整備と体制強化を急務とすべきだ」と書き込んだ。
参政党は外国人規制の強化などを掲げ、保守層を引き付けている。このため、小泉氏らの発言には「右寄りアピール」(自民関係者)、「参政党対策」(立憲民主党関係者)との見方も出ている。
〔写真説明〕記者会見する青木一彦官房副長官=16日、首相官邸
(ニュース提供元:時事通信社)

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