2025/11/29
防災・危機管理ニュース
高市政権は12月中に、新たな「サイバーセキュリティー戦略」を閣議決定する方針だ。原案によると、中国、ロシア、北朝鮮など「国家を背景としたサイバー脅威が増大」していると指摘し、外国勢力による選挙干渉に「必要な対応を行う」と明記。サイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」導入法が成立したことを踏まえ、「国が要となる防御と抑止」に取り組む方針を打ち出した。
新戦略は「サイバー攻撃による重要インフラの機能停止、他国への選挙干渉、機微情報の窃取が、国家を背景とした形でも平素から行われている」と危機感を表明。生成AI(人工知能)技術の進展に伴い、「外国からの偽情報拡散を含む影響工作の脅威の増大が懸念され、健全な民主主義の基盤に影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。
政府が取り組む施策として、国家サイバー統括室(NCO)が中心となり、事業者からの被害情報の収集・分析機能を強化する方針を示した。憲法が保障する「通信の秘密」に配慮しつつ、安全保障上重大な事案には「警察と防衛省・自衛隊が共同で攻撃への無害化措置を実施する体制を構築する」と記載。警察や防衛省・自衛隊の能力を「大幅に強化する必要がある」とした。
事業者の対策徹底を目指した「重要インフラ統一基準」を2026年度に作成。重要インフラ防護の対象拡大も検討する。情報共有や対処能力強化の面で、同盟国・同志国との連携拡大を図る。国内のサイバー対応に当たる人材育成の必要性も盛り込んだ。
15年以降、政府はおおむね3年ごとにサイバーセキュリティー戦略を策定してきた。今回の新戦略は、より長期的な観点から、今後5年を対象期間とした施策目標を示した。
政府は原案を各党に示し、パブリックコメント(意見公募)を実施した。12月上旬に有識者会議に案文を諮り、首相をトップとする「戦略本部」会合を経て、閣議決定する方向だ。
〔写真説明〕閣議に臨む高市早苗首相(中央)=28日、首相官邸
(ニュース提供元:時事通信社)

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