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最近見かけるDEIからの撤退

現在の政治情勢において、多くの企業が取締役会・クライアント・顧客・スポンサーからの圧力を受け、DEIプログラムを縮小することを選択している。しかし、非営利団体Catalyst*)とニューヨーク大学ロースクールのメルツァーセンターの合同調査によると、これらのプログラムを縮小するという決定は、企業にとってマイナスの影響を与える可能性がある。例えば、経営幹部の77%は、DEIプログラムは財務業績の向上と正の相関関係にあると回答し、81%は顧客ロイヤルティの向上と正の相関関係にあると回答している。さらに、経営幹部の83%と法務責任者の88%は、主要な法的リスクを軽減するためには、DEIプログラムの維持または拡大が不可欠であると述べている。企業が組織全体のDEIプログラムから撤退するか、あるいは名称を変更するかを検討する際には、4つの主要な領域でリスクを評価する必要がある。

*)訳者注:Catalyst (カタリスト)とは、1962年にニューヨークで設立されたグローバルな非営利団体 (NGO) 。その目的・使命は、職場における女性の進出とインクルージョンを加速させ、女性にとっても、そしてすべての人にとっても働きやすい職場を創出すること。