2026/02/28
防災・危機管理ニュース
【ワシントン、カイロ時事】米・イスラエル両軍は28日午前(日本時間同日午後)、イランに対する攻撃を開始した。トランプ米大統領は「大規模戦闘作戦の開始」を宣言し、イラン国民に「われわれの作戦終了後、政府を掌握せよ」と体制転換を呼び掛けた。イラン核問題は対話での解決が模索されていたが、事態は急転。イランはイスラエルと湾岸諸国の米軍基地を狙った報復攻撃に踏み切った。中東の盟主サウジアラビアにも着弾し、地域情勢は一層混迷の度を深めた。
イランに対する米・イスラエル両軍の軍事作戦は昨年6月以来で、米国防総省は「壮烈な憤怒作戦」と命名した。今回の攻撃はより広範なものになる可能性があり、CNNテレビは攻撃は数日間続く計画だと報じた。
トランプ氏は声明で「イランは核開発の野心を放棄するあらゆる機会を拒んだ。これ以上耐えられない」と攻撃開始の理由を説明。「米国民を守るため、イラン政権による差し迫った脅威を排除する」と強調し、「イランに核兵器を保有させない」と訴えた。
イスラエルのネタニヤフ首相も、同国にとっての「存亡の脅威を排除するためだ」と作戦を正当化した。
現地からの情報では、イランの首都テヘランで黒煙が立ち上り、中部のイスファハンやコムなどでも爆発があった。イランの閣僚・軍高官宅、国防・大統領関連施設などが狙われたもようだ。
ロイター通信はイスラエル当局者の話として、イランの最高指導者ハメネイ師とペゼシュキアン大統領が標的になったものの、攻撃の成否は明らかではないと報じた。イランメディアは、同国南部ミナブの学校でイスラエルの攻撃により80人以上が死亡したと伝えた。
一方、イランも報復に動き、イスラエル軍はイランからミサイルが発射されたことを確認。エルサレム上空などで迎撃を行った。サウジ外務省は、同国の首都リヤドなどをイランが攻撃したと発表した。
イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」はイスラエルに加え、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)の米軍施設を攻撃したと認めた。これら4カ国では実際に爆発音が聞かれ、UAEの国営通信は、ミサイル迎撃の際に破片が落下し、首都アブダビでアジア系の1人が死亡したと報じた。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、クウェートの米軍基地も標的になったと伝えている。
米国とイランは26日、スイス・ジュネーブでオマーンの仲介により核問題を話し合う3回目の協議を実施。しかし、トランプ氏は27日、協議に「満足していない」と表明し、核兵器製造につながるウラン濃縮の放棄に後ろ向きなイランへのいら立ちをあらわにしていた。
〔写真説明〕28日、イランの首都テヘランで上がる黒煙(AFP時事)
〔写真説明〕トランプ米大統領のビデオ声明=28日、同氏SNSへの投稿動画より
〔写真説明〕28日、バーレーンの首都マナマで立ち上る黒煙(ロイター時事)
(ニュース提供元:時事通信社)



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