2026/03/07
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】原油輸送の要衝「ホルムズ海峡」が事実上封鎖され、航路を変更して回避する動きが進んでいる。米イスラエルのイラン攻撃から1週間。海峡では依然、停泊を余儀なくされる状況が続く。輸送コストはかさみ、原油価格急騰に拍車が掛かる。
米ブルームバーグ通信によると、世界最大の原油輸出国サウジアラビアが、輸送ルートの変更に乗り出した。出荷の大半をペルシャ湾から行ってきたが、国内のパイプラインを経由して紅海ルートへの切り替えを進め、西部ヤンブー港では輸出量が前月の3倍に増加した。
だが、新たな航路は、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が船舶を狙った攻撃を続けてきた地域を通過する。輸送コストの上昇も避けられない。
輸送業者がタンカーの確保を急いでいることを受けて海上運賃は急騰し、大型タンカー運賃は攻撃前の2倍に上昇。保険料も倍以上に跳ね上がる。米政権が適正価格での保険提供を進める考えだが、イラン精鋭軍事組織「革命防衛隊」が武力による威圧を強め、海峡付近での立ち往生に出口は見えてこず、上昇圧力は強まる。
価格高騰対策を進めるべく、ベセント米財務長官は5日、インドによるロシア産原油の購入を30日間認めるとX(旧ツイッター)で表明。ウクライナ侵攻の戦費への資金流出を防ぐため、関税を課してまで禁輸を働き掛けてきた経緯があるが、原油高を受け方針を転換せざるを得なくなった形だ。ベセント氏は「世界のエネルギーを人質にしようとするイランの圧力を和らげる」と強調する。
価格高騰は液化天然ガス(LNG)も同様だ。原油とは異なり、LNGには備蓄制度が広まっておらず、上昇幅は原油を上回る。豊富な資源を抱える中東での有事を前に、世界の動揺が収まる気配はない。
〔写真説明〕ホルムズ海峡を航行する船舶=2025年6月撮影(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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