【カイロ時事】アフリカ北東部スーダンで正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による内戦が始まって15日で3年。豊富な金資源などを巡る近隣諸国の介入が戦闘泥沼化の背景にあり、40万人が犠牲となったとの推計もある。「忘れられた世界最悪の人道危機」と呼ばれるほど国際社会の関心は薄く、出口は見えない。
 スーダンでは2021年の軍事クーデター後の民政移管プロセスで、正規軍とRSFの軍事衝突に発展した。米国にあるシンクタンク「アラブセンター・ワシントンDC」によると、少なくとも数万人が死亡。国連は国内外で約1400万人が避難民となったとしている。
 軍は首都ハルツームと東部、北部を掌握する。RSFは西部ダルフール地方を支配し、現在は中南部で交戦が続く。
 米NGO「武力紛争地域事件データプロジェクト(ACLED)」によると、軍とRSFは敵地の不安定化を目的に病院や学校などを攻撃。25年の無人機攻撃は前年の約2倍に増えた。
 軍はエジプト、イラン、ロシア、トルコから、RSFはアラブ首長国連邦(UAE)からそれぞれ無人機が提供されている。軍がエジプト軍の基地を利用していることや、RSFがエチオピアに訓練拠点を設けた例も報じられた。
 エジプトは隣国の不安定化を防ぐために介入し、ロシアは軍事拠点構築でスーダン政府と協議を進めている。UAEはRSFから金を密輸しているとされる。米国やサウジアラビア、エジプト、UAEは昨年、「人道停戦」を提案したがスーダン政府は拒否した。
 スーダンのシャリフ元外相は取材に、米イランの交戦などで「国際社会はスーダンの停戦仲介に本気でない」と憤る。西部の激戦地からハルツーム近郊に命からがら帰還した医師のアエズディン・アソウさん(39)は「人権をうたう国際社会はどこにある」と嘆いた。 
〔写真説明〕アフリカのチャド東部にあるスーダン難民キャンプ=1月31日(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)