2026/04/26
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】トランプ米政権が連邦準備制度理事会(FRB)本部改修工事に絡んだパウエル議長への刑事捜査で妥協に追い込まれた。司法当局は24日、ウォーシュ次期FRB議長の誕生に向けてハードルとなっていた刑事捜査の取り下げを突如発表。トランプ大統領が執拗(しつよう)に攻撃するパウエル氏の議長任期満了が来月15日に迫る中、政権は議会承認を進める環境を整え、ウォーシュ氏の議長就任を優先させた形だ。
大きな壁となったのは、与党共和党のティリス上院議員。ティリス氏は21日、議会の承認公聴会で「捜査を打ち切るべきだ」と強調。ウォーシュ氏に「(捜査が終結すれば)あなたの承認を支持できる」と語り掛けた。
一方、トランプ氏は21日、米テレビの電話インタビューで、改修工事について「なぜ小さな建物に40億ドル(約6400億円)近くかかるのか明らかにしないといけない」と主張し、捜査継続の意向を示していた。
ただ、ウォーシュ氏の議長就任が塩漬けとなり、パウエル氏が任期切れ後も「暫定議長」に就く可能性が高まっていた。利下げ要求に応じない同氏がFRBの指揮を執り続けるのは、トランプ氏にとって避けたい事態。ABCテレビによると、司法省高官は最近、ティリス氏ら複数の上院議員に接触し、捜査取り下げの方針を伝えた。
捜査終結を受け、ウォーシュ氏の議長就任を巡る不透明感は晴れつつある。通常は公聴会開催から承認まで数カ月かかるが、市場参加者は共和党が採決を急ぎ、「6月の金融政策会合には新議長が実現する」(アナリスト)とみている。
次の焦点はパウエル氏が議長退任後も理事として残るかどうかだ。同氏は刑事捜査が行われる限り、理事にとどまる意向を表明。金融政策の独立性に疑義が生じれば、新体制発足後も残留する可能性が取り沙汰されている。米国野村証券の雨宮愛知シニアエコノミストは「やめる条件がはっきりしないが、パウエル氏がいたずらに長く残る可能性はかなり下がった」と分析する。
〔写真説明〕トランプ米大統領(右)とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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