2026/05/07
防災・危機管理ニュース
外国人労働者の在留資格「特定技能1号」のうち、外食業分野の受け入れを政府が4月中旬に一時停止した。有資格者が上限の5万人に達する見込みとなったためで、外食業界の人手不足に拍車がかかる恐れがある。大手チェーンの一部は採用計画の見直しを迫られている。
特定技能は、深刻な労働力不足を受けて2019年に政府が創設した在留資格。在留期間5年の「1号」と、期間に制限のない「2号」に分類される。1号は分野ごとに受け入れ上限が設けられ、外食は現在5万人。有資格者は右肩上がりで増え、今月中にも5万人を超える見通しとなった。
上限到達について、飲食分野で外国籍の人材を支援するワールドインワーカー(東京)の小西悠太取締役は「急激に受け入れペースが上がり、業界内の認識が遅れた」と分析する。人数の増加自体は「受け入れの環境整備が実を結んだ結果だ」と評価しつつも、外食業界の人手不足について「深刻化する」と危機感を示した。
受け入れ停止により、ファミリーレストラン「ガスト」などを手掛ける、すかいらーくレストランツ(同)は、6月に1号の試験を受ける予定だった32人が受験できなくなった。将来的な正社員登用を計画していたが、見送らざるを得ない。広報担当者は「一定の上限は必要だと思うが、上限の見直しを求めたい」と訴えた。
「ロイヤルホスト」などを運営するロイヤルホールディングスは、外食分野で1号の人材220人を抱える。グループの人事担当者は受け入れ停止により、今後は人材の奪い合いになりかねないと懸念。人材確保に向け、「キャリアパスなどを整備し直し、将来の見通しをより具体的に示すことが必要だ」との考えを示した。
外食関連の業界団体が集まって設立された日本飲食団体連合会は、「特定技能1号の活用を前提に新規出店や人員計画を立てていた飲食店には相応の影響が出る」と予測している。加盟企業への聞き取りなどを通じて現場の実態を把握し、政府に上限の引き上げを要望することも含め、今後の対応を検討する。
〔写真説明〕ワールドインワーカーの小西悠太取締役=4月16日、東京都中央区
(ニュース提供元:時事通信社)

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