第25回 イラン戦争があなたの契約に与える影響
この紛争は必ずしも契約解除の理由に出来ない
鈴木 英夫
慶應義塾大学経済学部卒業。民族系石油会社で、法務部門・ロンドン支店長代行・本社財務課長など(東京・ロンドン)。外資系製薬会社で広報室長・内部監査室長などを務め、危機管理広報・リスクマネジメントを担当(大阪)。現在は、GRC研究所代表・研究主幹、リスクマネジメント&コンプライアンス・コンサルタント(兵庫)。日本経営管理学会会員、危機管理システム研究学会会員。
2026/07/24
新 世界のリスクマネジメントの潮流
鈴木 英夫
慶應義塾大学経済学部卒業。民族系石油会社で、法務部門・ロンドン支店長代行・本社財務課長など(東京・ロンドン)。外資系製薬会社で広報室長・内部監査室長などを務め、危機管理広報・リスクマネジメントを担当(大阪)。現在は、GRC研究所代表・研究主幹、リスクマネジメント&コンプライアンス・コンサルタント(兵庫)。日本経営管理学会会員、危機管理システム研究学会会員。
2026年2月28日、米国とイスラエル軍はイラン指導部・軍事施設・核施設に対し、連携した空爆を開始した。その後の紛争・制裁、そしてホルムズ海峡の扱いは、海運・貿易・エネルギー安全保障など、多くの分野で問題を引き起こしている。貨物や船舶の航行は停止し、石油・ガスの生産と供給は制限または停止されている。貿易や必需品、特に燃料と食料の供給に関する取引において、状況は大きく変化した。
多くの当事者は、サプライチェーンの下流にある顧客へのサービス提供が不可能になったり、市場により良い価格のサービスが見つかったりした場合、契約解除を当然の解決策と考えるかもしれない。「契約解除」「契約不履行」「不可抗力」といった概念は、紛争時に必ず適用されるかのように語られ、戦争や紛争は契約上の義務を放棄する正当な理由になると考えられているかもしれない。しかし、実際にはそうとは限らない。
企業などの組織は、戦争やその他の紛争によって履行義務が免除されると安易に考えるべきではない。むしろ、ほとんどの当事者は、契約条項を適切に検討し適用することで、必要な解決策を見出すことができる。
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