2026/08/11
防災・危機管理ニュース
イオンは11日、熊本地震発生後に起きたイオンモール熊本(熊本県嘉島町)の爆発事故を巡り、一度避難した従業員から車の鍵や携帯電話など私物の回収やレジ締めなどの要望があり、一時的な再入館を認めていた事実があったと発表した。現場では施設内に戻った店舗従業員7人が死亡しており、イオンの対応の是非が問われそうだ。
イオンは当時の状況について、車通勤の従業員が多かったため、帰宅困難となったケースが複数発生したと説明。地震防災規則などでは、避難後に生じる私物回収の希望や帰宅困難者などへの対応が具体的に記載されていなかったという。今後は避難後の再入館を防ぐため、勤務時に貴重品を携行できるようルールを改めるとしている。
地震は7月28日午後4時半ごろに発生。イオンによると、イオンモール熊本事務所は安否確認システムを通じて午後5時21分に「本日の営業中止」と「帰宅」のアナウンスを専門店の従業員向けに一斉配信した。当日は「館内に戻ってよい」という正式な避難解除のアナウンスは出していないという。
爆発は同5時50分ごろに起きた。再入館を認めた対象者や現場の詳しい状況などについては分かっておらず、イオンは、外部の専門家で構成する事故調査委員会で解明を急ぐ。同社は「避難後の規定やマニュアル、教育・運用体制がなかったことが現場の判断に委ねる結果につながったと重く受け止めている」としている。
〔写真説明〕地震の発生後に起きた爆発で建物が激しく損傷し、7人が死亡した「イオンモール熊本」=10日、熊本県嘉島町(小型無人機で撮影)
〔写真説明〕地震の発生後に起きた爆発で建物が激しく損傷し、7人が死亡した「イオンモール熊本」=10日、熊本県嘉島町(小型無人機で撮影)
(ニュース提供元:時事通信社)


防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/15
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24
-





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方