【カトマンズ時事】ネパールと中国の国境地帯で26日に起きた土石流災害は、死者が30日までに両国合わせて750人に達し、行方不明者は日本人を含む約3000人となった。AFP通信によると、ネパール当局は同日、100人以上が取り残された水力発電所で救助に当たったが、悪天候で作業は難航した。
 発電所には一時、作業員ら450人以上が閉じ込められた。インドと中国は救助に向け専門家を派遣。ネパール首相府は「救出の努力を続けている」と声明を出した。
 中国国営中央テレビによると、川がふさがれて中国側にできた「せき止め湖」は決壊リスクが低下した。しかし、約3キロ下流で地滑りが発生し、新たなせき止め湖が形成されつつあることが29日夜、ドローンのパトロールで確認された。国境検問所があった一帯で生存者の捜索活動に当たっていた救援隊員らは、安全な場所に退避した。
 AFP通信などによると、ネパール側で734人、中国側で16人の死亡が確認された。ネパール災害対策当局は、同国側の行方不明者を2498人と発表。中国国営メディアによると、チベット自治区で546人の消息が不明となっている。うち外国人は261人で、日本人は含まれていない。インド当局は、ネパールから流れる川で7人の遺体を発見したと明らかにした。
 一方、インド政府は29日、ヒマラヤ山脈の監視活動を強化すると発表した。地形が似ており、氷河が解けて同様の災害が発生する可能性があるという。 
〔写真説明〕29日、ネパール中部ビドゥールで、土石流災害の復旧作業に当たる人々(EPA時事)
〔写真説明〕トンネル内に取り残された人の救助作業を行う軍関係者ら=28日、ネパール中部ラスワ郡(首相府提供の動画より・AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)