展示ブースでのクイズに答えて防災グッズが当たる「ガチャ」も設置された

文部科学省主催の防災博覧会「ぎゅっとぼうさい博!2018」が27日、東京都豊島区の池袋サンシャインシティ文化会館で行われた。33団体が39ブースを出展。前年の倍近いスペースで開催された。また火山噴火予測研究などのシンポジウムも行われた。

防災科学技術研究所は4ブースを出展。そのうちの一つ、「首都圏レジリエンスプロジェクト」では首都直下地震など首都圏での災害に備えるため、官民データ活用を進める「デ活」が紹介された。

「次世代火山研究・人材育成総合フォーラム 火山噴火予測研究の今!及びその将来展望」と題したシンポジウムを開催。冒頭、文科省の竹内英・研究開発局地震防災研究課長が「文科省では2014年の御岳山噴火をきっかけに、2016年から次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを開始した。現在の火山研究者を約80人から倍増させる」と述べ、人材育成に努めていることを説明した。

その後、浅間山、阿蘇山、伊豆大島についてそれぞれ地元自治体、気象庁担当者、研究者から発表が行われた。浅間山は現在噴火レベル2で、2003年に作られたハザードマップをレベル4~5に対応するよう改定作業を進めていることが報告された。阿蘇山は2016年噴火時の観光被害への対応、伊豆大島は1986年の大噴火が山腹噴火であったことや、現在の観測データを見ると次の噴火へ進んでおり、警戒が必要なことなどが報告された。

次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト・プロジェクトリーダーで東京大学名誉教授の藤井敏嗣氏は最後に「草津白根山の噴火で世の中に噴火予測への悲観論が流れているが、阿蘇山や御岳山など過去のデータからわかることはある」と述べ、観測体制の強化の重要性を述べた。シンポジウム後の取材に対し、「全国に50の常時観測火山があるが、観測所は8つしかなく、その中で5つしか有人観測所がない。これでは地域の火山に関する相談役がほとんどいないのと同じだ」と現状を問題視。火山研究者の育成と、内閣府で検討を進めている観測体制の改革が必要だとした。

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介