2018/12/14
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
ダウンを暖かくできる、身近な「アレ」とは?
さて、実はここまでは過去の記事でも紹介していますが、今回は冒頭でお伝えした「アレ」について知っていただきたいと思います♪
災害対策として、カイロを持っている人は多いですね。受験生も必須かもしれません。手軽に温かくできるので冬のお役立ちグッズです。そして、できるだけ暖をとりたいから、カイロをインナーの上に貼る方も多いことでしょう。でも、これは、気をつけてくださいね。
カイロが温かすぎて、汗をかいてしまうと、体は気化熱で体温を下げようとしてしまいます。温かくなりたいのに、体は冷やそうとしてしまっては、エネルギーの無駄使いになります。カイロを使った場合、汗をかいてしまうと、効率が悪いことをまずご理解ください。
そしてダウンなのですが、水分があると羽根をしぼめてしまいますから、カイロをつかって汗をかくということはダウンの性能まで下げてしまうことになるのです。だから、他の服を着ているより汗冷えが起こりやすくなってしまいます。ダウンの服でカイロを使うときは、特に汗をかかないように工夫することが必要です。
でも、このカイロ、ダウンにとって、非常にありがたい存在でもあるのです。災害時や野外など熱源は自分の体温のみと書きましたが、カイロはその他の熱源になるので、羽根をふくらませる材料として役立つのです。ですから、ダウンジャケットを着るときには、カイロをインナーのすぐ上に貼って汗をかいてしまうよりも、ダウンジャケットの服のポケットの中に入れてみてください。そうすると、熱源を得たダウンがぽかぽかあたたかい空気を蓄えてくれます。
これは、快適だというだけでなく、体温が元から低い人にも有効です。体温が低めの人は、ダウンを膨らませることができないので、着ても暖かい服にならないのです。でも、カイロをポケットにいれることによりダウンを膨らませることができれば、ダウンはちゃんと暖かい服になります。インナーにカイロを貼ってしまうと汗をかくだけでなく、例えば受験会場で暑く感じた時に、カイロ付きのインナーでは脱ぎ着しにくくなってしまいます。でも、ダウンのポケットにカイロだと、会場外に出た際に暖かい服となるので、調整しやすくなります。
このダウンを温めるためにカイロを使うテクは、テント泊の際、ダウンの寝袋を膨らませるのにも使ったりします。寝袋の場合、例えば体は暖かいけど、足先が冷えている人は、足元のダウンがふくらんでくれないので、足元は寒いままなのです。汗をかかない程度に、ダウンの寝袋自体にカイロを貼っておいて、ダウンを膨らませるテクを使えばとても暖かいのです。
そんな訳で、温かくなるコツとして、どんな製品を着るかということより、どうやって空気をためるのか、傘もささずダウンを濡らした状態ではダメ、ということを知っていると、応用の幅がでてきますよね!ダウンを着ている人は、空気をためることと、水にも気をつけてくださいね。そして、ぽかぽかになるポケットにカイロ技で冬を乗り切ってくださいませ♪
(了)
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/15
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方