皆さまこんにちは。先日、東日本大震災で被災した方が、「2021年3月11日は10年目の節目というよりも、淡々と11年目が始まる日」ということをお話ししてくれました。東日本大震災から10年ということもあって、特集も多くありましたが、大切なのは、淡々と、日常的に防災に取り組んでいくことだと再確認していたところです。

そんなわけで今回は、日常での使用が防災につながると思った製品について紹介します。いくつかの企業に取材させていただいて記事化をお待ちいただいているのですが、この時期は講演も多いため、一つずつ紹介させてくださいませ。

まずご紹介するのはこちら、凸版印刷株式会社のリチウムイオン電池用消火フィルムです。

近年、リチウムイオン電池の発火が問題になっています。2017年と2020年、同じ9月に、しかも、同じ山手線を移動中のかばんの中から発火した事故がありました。突然、電車内でかばんが燃えだすと、本人も周りも相当動揺するのではないかと思います。

2017年のケースはモバイルバッテリーで、2020年のケースはヘアアイロンのバッテリーから発火しています。航空機では手荷物で預けられなくなっているモバイルバッテリーですが、日常生活で発火事故があるのは心配なところです。

この点について独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)では、ポスターや動画を作って啓発をしています。

発火の原因として製品の不具合もあるのですが、それだけでなく犬などの動物にかまれたり、落とす、衝撃を加えたという事例(ポケットにいれて転んだ場合もあります!)も含まれていて、NITEは動画でも説明しています。