2020/01/06
危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識
「早期注意情報(警報級の可能性)」では分からないこと
早い段階で判断する際に「早期注意情報(警報級の可能性)」だけを見ていればよいかというと、残念ながらそうではありません。
警報級となることが「高」や「中」では表されますが、先ほど見たように同じ警報級でもより悪い状況のものから中程度の状況まで幅があります。「早期注意情報(警報級の可能性)」だけでは、過去トップクラスに匹敵するような災害が見込まれているのかどうかまではなかなか推測がつかない場合があるのです。
真に危険な状態となり得るかをあらかじめ知るためには、別の情報と組み合わせて考えていく必要があります。その一つの手かがりは、予測の中で現れる雨量です。ある地域に経験したことのないような雨量が見込まれているのであれば、過去の大規模な災害事例を塗り替えるような事態に発展しかねないと推測することができます。
次回からは、雨量を使って危険を見抜いていく方法についてお伝えしていきます。
(了)
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