2020/06/01
防災+手帳
「科学技術の発展により、われわれは災害を正しく予測できるようになってきたと考えがちだが、それは間違えで、実は、災害の特徴すら正確に把握することができていない」
こう語るのは、関西大学社会安全研究センター長の河田惠昭氏です。
昨年、東日本全域に大きな被害をもたらした台風19号「令和元年東日本台風」では、台風の北東側に「大気の河」と呼ばれる水蒸気の多い領域が広がっていて、熱帯から多量の水蒸気を運び込み、これが東北を中心に多くの雨を降らせたことが後に分かってきました。河田氏は、そのことが事前に把握することができなかったと指摘します。
自然災害への備え方の原則は、あらかじめ、危険な状況が起き得ることを「予測」し、できる限りそうした状況に遭遇しないよう、あるいは遭遇しても命を守れるよう「予防」をしておくことです。しかしながら、異常気象が増え続けている昨今、正確に何が起きるか予測し、完全に危険を予防することは不可能です。したがって、予測や予防を上回るような状況に陥ったとしても、適切な「対応」がとれるようにすることを「文化」にしていかなくてはいけません。
さて、あなたは今、自分の周りに、どんな危険が見えているでしょうか?
「防災+手帳2021」は、この予測・予防・対応の3つの原則に照らし合わせながら、さまざまな災害への備え方、対応の仕方を解説していきます。東日本大震災以降、毎年発行を続けてきましたが、2020年版までの内容を刷新し、「今年覚えておくべき防災知識」「被害後のくらし」「さまざまな自然災害に対する共通の備え方をテーマごとにわかりやすく整理しました。
「災害イマジネーションゲーム」や「防災診断チェックシート」も取り入れ、従業員一人ひとりが家庭そして職場で防災に取り組みたくなるように工夫を凝らしています。
今回も関西大学社会安全研究センター長の河田惠昭先生に監修をいただき、巻頭には特別インタビューを掲載しております。
BCPで最も重要なことは、従業員一人一人の防災意識を高めることです。
表紙には御社の組織名やロゴを入れることも可能ですので、従業員教育や顧客へのノベルティーとしてご活用いただけます。
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