英国防省は31日、ウクライナに関する戦況分析で「5月に入ってロシアは次第に戦争の主導権を失うようになった」と指摘した。ロシア各地やウクライナのロシア占領地域では、攻撃を受けたという報告が相次いでいる。
 ロシアの治安当局は31日、ウクライナ東部ルガンスク州のロシア占領地域の村に夜間、ロケット弾4発が撃ち込まれ、少なくとも5人が死亡したと主張した。米国がウクライナに供与した高機動ロケット砲システム(HIMARS)を使った攻撃だとしている。
 ロシア国内でも、モスクワに30日、ドローン8機が飛来したほか、西部ベルゴロド州で砲撃があった。グラトコフ知事はこれに関し、通信アプリ「テレグラム」に「治安部隊員1人が犠牲になった」と書き込んだ。ベルゴロド州では、22日にウクライナから武装勢力が侵入し、戦闘が起きている。
 ロシア南部クラスノダール近郊のアフィプスキー製油所もドローンによるとみられる攻撃を受け、火災が発生した。ロシア領内での攻撃に関し、ウクライナ政府は「直接的な関与」を否定している。 

(ニュース提供元:時事通信社)