【ラスベガス時事】世界最大級の家電・IT見本市「CES」が9日、米ネバダ州ラスベガスで開幕した。文章や画像を自動で作る生成AI(人工知能)への注目が高まる中、出展企業はパソコンや自動車などへの活用を発表。対話型AI「チャットGPT」公開から1年余りを経て、生成AIが生活に浸透する未来を感じさせるイベントになりそうだ。
 CESには4000を超える企業が出展。12日までの期間中に13万人程度の来場者を見込む。
 開幕前日の8日は、韓国のLG電子とサムスン電子が生成AIを搭載した家電を発表。自宅にいる家族の見守りなどをスマートフォンなどで指示できるロボットを披露した。サムスンで家電部門を統括する韓宗熙最高経営責任者(CEO)は「AIはテクノロジーの枠を超えて産業を再構築しており、暮らしをより便利にする力を備えている」と語った。
 ソニー・ホンダモビリティや独フォルクスワーゲンは8日、電気自動車(EV)に生成AIを搭載すると明らかにした。人間と話をするようにコミュニケーションができ、利用者の意図をくんで回答する技術で利便性の向上を狙う。
 中国のレノボなどは米インテルが開発した生成AIの利用に適した半導体を搭載したパソコンを展示。インテルのゲルシンガーCEOが基調講演する予定だ。 
〔写真説明〕韓国サムスン電子が米家電・IT見本市「CES」開幕前に行ったイベント=8日、米ネバダ州ラスベガス

(ニュース提供元:時事通信社)