2024/01/23
防災・危機管理ニュース
23日午前10時ごろ、東北、上越、北陸新幹線で停電が発生し、広範囲に及ぶ区間で終日運転を見合わせた。架線トラブルが停電の原因で、同日午後2時45分ごろには、トラブルがあった現場付近で爆発音があり、男性作業員2人がやけどを負って搬送された。復旧作業に向かった作業員が感電するなどしたとみられる。
終日運転を見合わせたのは、東北新幹線の東京―仙台間、上越・北陸新幹線の東京―高崎間の各上下線。運休と遅延で、計約12万500人に影響が出た。JR東日本は24日始発からの運転を計画しているが、一部列車は同日の運休が決まった。
同社によると、上野―大宮間の上り線で、約150メートルにわたり架線が垂れ下がっており、23日午前に上りの北陸新幹線「かがやき504号」が通過した後に停電が発生したとみられる。列車のパンタグラフ2カ所や車内の窓ガラス1枚などに破損が見つかったという。
また同日午後には、「線路上で火災が発生した」と119番があった。
JR東や埼玉県警によると、復旧作業に向かった50代ぐらいの作業員1人が感電し、全身やけどの重傷。別の作業員(48)は火の粉を振り払おうとし、両手にやけどを負った。搬送時、2人とも意識はあったという。
架線などのトラブルがあった上野―大宮間では上下4本の新幹線(乗客計約1400人)が停車。このうち、かがやき504号の乗客は、はしごで降車した後、同日午後1時半すぎまでに高架から非常階段を使って避難した。乗客359人にけがなどはなかったという。残る3本の下り新幹線は上野駅に自力で引き返した。
〔写真説明〕東北・上越・北陸新幹線の上野―大宮間で垂れ下がった架線(JR東日本提供)
〔写真説明〕立ち往生した新幹線を降り、高架から地上に誘導される乗客=23日午後、さいたま市中央区
(ニュース提供元:時事通信社)
![](/mwimgs/8/8/-/img_881e835143178824a5624342dbb4980e59604.jpg)
![](/mwimgs/f/c/-/img_fc46f164b727e252afdba3e16e71f08e69202.jpg)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
3線モデルで浸透するリスクマネジメントコンプライアンス・ハンドブックで従業員意識も高まる【徹底解説】パーソルグループのERM
「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンとして掲げ、総合人材サービス事業を展開するパーソルグループでは、2020年のグループ経営体制の刷新を契機にリスクマネジメント活動を強化している。ISO31000やCOSO-ERMを参考にしながら、独自にリスクマネジメントの体制を整備。現場の業務執行部門(第1線)、ITや人事など管理部門(第2線)、内部監査部門(第3線)でリスクマネジメントを推進する3線モデルを確立した。実際にリスクマネジメント活動で使っているテンプレートとともに、同社の活動を紹介する。
2024/07/23
-
インシデントの第一報を迅速共有システム化で迷い払拭
変圧器やリアクタなどの電子部品や電子化学材料を製造・販売するタムラ製作所は、インシデントの報告システム「アラームエスカレーション」を整備し、素早い情報の伝達、収集、共有に努めている。2006年、当時社長だった田村直樹氏がリードして動き出した取り組み。CSRの一環でスタートした。
2024/07/23
-
「お困りごと」の傾聴からはじまるサプライヤーBCM支援
ブレーキシステムの開発、製造を手掛けるアドヴィックスは、サプライヤーを訪ね、丁寧に話しを聞くことからはじまる「BCM寄り添い活動」を2022年度から展開している。支援するのは小規模で経営体力が限られるサプライヤー。「本当に意味のある取り組みは何か」を考えながら進めている。
2024/07/22
-
-
危機管理担当者が知っておくべきハラスメントの動向業務上の指導とパワハラの違いを知る
5月17日に厚生労働省から発表された「職場のハラスメントに関する実態調査報告書」によると、従業員がパワハラやセクハラを受けていると認識した後の勤務先の対応として、パワハラでは約53%、セクハラでは約43%が「特に何もしなかった」と回答。相談された企業の対応に疑問を投げかける結果となった。企業の危機管理担当者も知っておくべきハラスメントのポイントについて、旬報法律事務所の新村響子弁護士に聞いた。
2024/07/18
-
基本解説 Q&A 線状降水帯とは何か?集中豪雨の3分の2を占める日本特有の現象
6月21日、気象庁が今年初の線状降水帯の発生を発表した。短時間で大量の激しい雨を降らせる線状降水帯は、土砂災害発生を経て、被害を甚大化させる。気象庁では今シーズンから、半日前の発生予測のエリアを細分化し、対応を促す。線状降水帯研究の第一人者である気象庁気象研究所の加藤輝之氏に、研究の最前線を聞いた。
2024/07/17
-
-
災害リスクへの対策が後回しになっている円滑なコミュニケーション対策を
目を向けるべきOTリスクは情報セキュリティーのほかにもさまざま。故障や不具合といった往年のリスクへの対策も万全ではない。特に、災害時の素早い復旧に向けた備えなどは後回しになっているという。ガートナージャパン・リサーチ&アドバイザリ部門の山本琢磨氏に、OTの課題を聞いた。
2024/07/16
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方