【カイロ時事】イランからの無人機やミサイルによる攻撃にさらされたイスラエルでは14日未明、各地で空襲警報がけたたましく鳴り響き、爆発音がとどろいた。飛翔(ひしょう)体はエルサレムにも飛来。近隣住民は「大きな爆発があった」と語った。X(旧ツイッター)に投稿された動画では、エルサレム上空とされる場所で十数の飛翔体が撃ち落とされ、火の玉となって落下した。
 イスラエルでは、この攻撃で女児1人が重傷を負った。父親はイスラエルメディアに「深夜2時ごろに破片が家に落下した。(娘は)寝ていた」と語った。
 イスラエルはイランによる攻撃前から全土で厳戒態勢を敷いていたが、攻撃から一夜明け、日常が戻り始めた。報道によると、当局は一時実施した領空封鎖を解除。1000人以上での集会禁止など、引き上げていた警戒レベルも緩和した。
 AFP通信は、エルサレムの主要な市場や駅で大きな変化は見られないと伝えた。ただ、親イランのイスラム教シーア派組織ヒズボラが活動するレバノン境界に近いイスラエル北部の住民は、「戦争が勃発するのではないかと恐れている」と語った。 
〔写真説明〕14日、イランが無人機とミサイルをイスラエルに向けて発射した後、エルサレム上空で目撃された物体(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)