日本航空は11日、昨年秋から先月にかけて相次いだ安全上のトラブルに関する再発防止策を国土交通省に提出した。滑走路に誤って進入したトラブルや機体の接触に関しては、定時運航のプレッシャーで「安全を大前提として立ち止まれる環境がつくれていない」と分析。経営トップが率先して安全意識を再徹底するとともに、安全管理システムの課題を洗い出し、体制・人員強化策などを盛り込んだ計画を9月末までに策定する。
 飲酒が原因の欠航など類似のトラブルが続いている原因については、「リスクマネジメントが十分に機能していなかった」と認めた。防止策提出後に取材に応じた鳥取三津子社長は「しっかりと立て直し、安全を守り抜いていきたい」と、信頼回復に努める考えを示した。
 再発防止の具体策として、滑走路に進入する際の注意点をどの程度理解しているか確認するためのテストを実施。パイロットや客室乗務員に対し、滞在先で飲酒することを当面禁止する。 
〔写真説明〕再発防止策を提出後、取材に応じる日本航空の鳥取三津子社長=11日午後、東京・霞が関
〔写真説明〕再発防止策の提出後に取材に応じ、頭を下げる日本航空の鳥取三津子社長(右)=11日午後、東京・霞が関

(ニュース提供元:時事通信社)