第8回 ややこしい米国の「従業員のソーシャルメディアでの政治的発言」
雇用関連法規に照らしてどのように対応すべきか?
鈴木 英夫
慶應義塾大学経済学部卒業。民族系石油会社で、法務部門・ロンドン支店長代行・本社財務課長など(東京・ロンドン)。外資系製薬会社で広報室長・内部監査室長などを務め、危機管理広報・リスクマネジメントを担当(大阪)。現在は、GRC研究所代表・研究主幹、リスクマネジメント&コンプライアンス・コンサルタント(兵庫)。日本経営管理学会会員、危機管理システム研究学会会員。
2025/10/24
新 世界のリスクマネジメントの潮流
鈴木 英夫
慶應義塾大学経済学部卒業。民族系石油会社で、法務部門・ロンドン支店長代行・本社財務課長など(東京・ロンドン)。外資系製薬会社で広報室長・内部監査室長などを務め、危機管理広報・リスクマネジメントを担当(大阪)。現在は、GRC研究所代表・研究主幹、リスクマネジメント&コンプライアンス・コンサルタント(兵庫)。日本経営管理学会会員、危機管理システム研究学会会員。
多くの人々が政治的に重要な問題について意見を表わす上で、ソーシャルメディアは公共の場となっている。中東紛争、ロシアとウクライナの進行中の戦争、アメリカの政治、政治家の暗殺など、話題が何であれ、従業員はX(旧Twitter)・Facebook・Instagram・TikTokなどのプラットフォームを利用して意見を共有することが増えている。これらの投稿はリアルタイムで行われることが多く、非常に注目度が高く、投稿者が想定していた読者層をはるかに超えて拡散する。多くの雇用主が、世間の認識と自社ブランドへの負の影響を意識し、従業員のオンラインでの発言を理由に解雇・停職・休職処分など、迅速かつ厳格な措置を講じている。
2025年9月、保守活動家チャーリー・カークの死と、それに続く雇用関連の一連の動きは、この不安定な状況にハイライトを当てた。カークが射殺された後、CNBCはカークの死に関するソーシャルメディア上のコメントを理由に、ある記者を解雇した。様々な業界の他の従業員も、この事件を称賛または非難する投稿をしたとして懲戒処分を受けた。これらの行動は、雇用主が個人の言論を取り締まるスピードが速まっていること、そして職場外での従業員の政治的発言に対して雇用主がどこまで対応すべきかをめぐる社会全体の分断を浮き彫りにした。
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