第三者委員会とは
「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」(日本弁護士連合会)の概要
山村 弘一
弁護士・公認不正検査士/東京弘和法律事務所。一般企業法務、債権回収、労働法務、スポーツ法務等を取り扱っている。また、内部公益通報の外部窓口も担っている。
2025/06/10
弁護士による法制度解説
山村 弘一
弁護士・公認不正検査士/東京弘和法律事務所。一般企業法務、債権回収、労働法務、スポーツ法務等を取り扱っている。また、内部公益通報の外部窓口も担っている。
近時、とみに「第三者委員会」という用語を報道で頻繁に見聞きするようになりました。
大活躍していたテレビタレントが、その立場等を利用してテレビ局スタッフに対して不適切な性的対応をしたのではないかということが社会を賑わせ、ひいてはテレビ局の経営を揺るがす事態となり、この出来事について第三者委員会による調査が実施されることになりました。
その調査結果が公表されたこともあり、とりわけ、連日に渡って、第三者委員会という用語が報道で用いられることになりました。
さらには、事態が沈静化したと思われていたところで、渦中の元テレビタレントが第三者委員会の調査等に対して異議を申し立てたため、事態が再燃し、再び報道等において第三者委員会が連呼される状況になっています。
第三者委員会と聞いて、その漢字名称や報道内容から、何となくその立場や役割を理解されている方が多いと思いますが、正確にどういうものなのかということについては、心許ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回は、第三者委員会について取り上げ、とりわけ、日本弁護士連合会が策定・公表している「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」の概要をご説明するかたちで、第三者委員会とは何かについて考えてみたいと思います。
第三者委員会については、日本弁護士連合会が「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」(2010年7月15日・改訂2010年12月17日)(以下「日弁連GL」)を策定・公表しています。
日弁連GLは、以下のような背景・目的等で策定・公表されたものです。
※引用は全て「『企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン』の策定にあたって」(日本弁護士連合会)より。
以上をごく簡潔に要約するとすれば、企業等不祥事に対する第三者委員会の役割への期待が高まっている中、その主要なメンバーとなる弁護士がより一層社会の期待に応えることができるよう、規範としてではなく、現在のベストプラクティスを取りまとめたもの(会員弁護士を拘束するものではない)が日弁連GLということになるでしょう。
策定・公表から15年近く経った日弁連GLですが、第三者委員会による調査報告書では、冒頭において当該第三者委員会の日弁連GLへの準拠の説明がなされているなどしており、現在でも第三者委員会実務の指針として用いられているものです。
おすすめ記事
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/08
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方