【ニューデリー時事】インドのモディ首相と欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長、コスタ大統領は27日、ニューデリーで会談し、自由貿易協定(FTA)交渉の妥結を発表した。今後正式に批准されれば域内人口約20億人、世界の国内総生産(GDP)の4分の1近い巨大市場が誕生する。
 双方の2024年の物品貿易額は約1200億ユーロ(約22兆円)。インドにとってEUは最大の物品貿易相手である一方、EUにとってインドは9番目の相手国となっている。
 FTAにより、互いの輸入品に課していた関税の9割以上をそれぞれ撤廃、または引き下げる。EUからの輸入品に関し、自動車は最大110%から10%に段階的に引き下げ。ワインは150%から20~30%となる。インドは布製品や水産物、宝飾品の輸出拡大に道が開ける。
 モディ氏は共同記者発表で「歴史的瞬間」と述べ、「ただの貿易協定ではなく、相互協力の青写真だ」と強調した。
 FTA交渉は07年に始まった。しかし、自動車関税や知的財産の保護といった点で折り合えず、一時中断。長く停滞していたが、トランプ米政権の保護主義的な高関税政策や移民政策により協議が加速した。
 モディ氏らはまた、海洋安全保障やサイバーセキュリティーといった分野を中心に防衛産業の協力強化を進める印EU間の「安保・防衛パートナーシップ」締結を発表した。ロイター通信によると、EUがアジアの国と締結するのは日本、韓国に続き3カ国目。 
〔写真説明〕首脳会談に臨んだインドのモディ首相(中央)と欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長(右)、コスタ大統領=27日、ニューデリー(インド政府提供・時事)

(ニュース提供元:時事通信社)