【カイロ、ワシントン時事】米イスラエル両軍は4日もイランへの軍事作戦を続け、首都テヘランなどに激しい攻撃を加えた。イラン側は反撃するとともに殺害された最高指導者ハメネイ師の後継者選出を急ぎ、体制立て直しを図る。
 イスラエル軍は4日、テヘランで「大規模空爆を開始した」と発表。AFP通信は大きな爆発があったと伝えた。また、中部イスファハンでは3日夜、弾道ミサイルの発射・製造施設などを攻撃した。イランメディアによると、2月28日に始まった攻撃で、イラン側の死者は1045人となった。
 一方、ロイター通信によればイランの報復により、イスラエルで10人、アラブ首長国連邦(UAE)とクウェートでそれぞれ3人、バーレーンとオマーンで1人ずつが死亡した。米兵6人も命を落とした。
 イラン中部コムでは3日、ハメネイ師の後継を選出する政府機関「専門家会議」の施設が空爆を受けたが、被害の全容は明らかになっていない。トランプ米大統領は「新たな指導者層への攻撃」だと説明。今後の展開を見守るとした上で「最悪のシナリオは、前任者と同じくらい悪い人物が権力を掌握することだ」との見解を示した。
 後継者の正式決定は葬儀後になるとみられるが、イスラエルのカッツ国防相は4日、イスラエルや米国への脅威となる限り「後継者も殺害対象だ」とイラン側を強くけん制した。イランメディアは4日夜(日本時間5日未明)から3日間にわたり同師の追悼式が開かれると報じたが、数時間後に延期を伝えた。葬儀の日程は追って発表される見通し。
 イランもイスラエルや湾岸諸国への反撃を続けた。無人機などによる攻撃を受け、米国はサウジアラビア、クウェートなど中東地域の一部大使館を閉鎖した。 
〔写真説明〕米イスラエル軍の空爆を受けて立ち上る煙=3日、テヘラン(EPA時事)
〔写真説明〕イランの最高指導者ハメネイ師=2018年1月、テヘラン(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)