ホルムズ海峡封鎖は想定外ではない
第108回:リスクに立ち向かえない日本(1)
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
2026/03/30
再考・日本の危機管理-いま何が課題か
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
米・イスラエルとイランの戦争が勃発し、ホルムズ海峡が封鎖された。日本ではその影響を受け、目に見えるところではガソリン価格が高騰、政府は備蓄の独自放出をG7諸国に先駆けて発表している。長期化すれば国家の屋台骨を揺るがす危機事態につながりかねないことを否定する人はいないだろう。
ただしこれまでも、中東情勢は第三次世界大戦につながる火薬庫であり、ホルムズ海峡封鎖は相当な確率で現実に起き得る危機事態だということは疑いようのない事実であった。実際、そのことを想起させる事態は初めてではなく、下記のとおり過去に繰り返されている。
そのたびに経済的な打撃を受けているのだが、リスク対策は果たしてなされているのだろうか。
確かに、日本では原子力や液化天然ガス(LNG)の導入など、エネルギー源の多様化を図り、他国と比較して潤沢な約250日超の量を備蓄している。しかし、それで十分なのだろうか、ほかに方法はなかったのだろうかという疑問は消せない。
「化石燃料に頼らない国づくりが必要」と言い出す環境推進派の声も聞こえてくるが、筆者に言わせれば、この考えは非現実的でバランスを欠き、ポジショントークと感じざるを得ない。その理由にはていねいな説明が必要だろうが、今回の論考から逸れる部分なので、この場ではここまでに留めさせていただく。
あくまで石化資源の利便性を最大限に享受しつつ、リスクにも適切に対処する必要性について考えるべきだろう。日本は過去にエネルギーの調達網を絶たれ、米国との開戦が避けられなくなった。この歴史的事実を考えても、日本のアキレス腱となる事柄だからだ。
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