2026/04/25
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】米軍が対イラン攻撃で大量の弾薬を消費したことで、台湾有事など将来起こり得る紛争への対応に影響が出かねないとの見方が広がっている。トランプ政権は弾薬は足りていると強調するが、短期間の補充は困難で懸念は払拭されていない。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米軍は2月28日の戦闘開始以降、1000発以上の巡航ミサイル「トマホーク」を発射。迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」や防空システム「パトリオット」などの計1500~2000発を使った。トマホークの消費量は、備蓄量の約3割に当たるとの分析が出ている。
弾薬の減少について、ノ国防次官補(インド太平洋安全保障担当)は4月22日、下院公聴会で「国防総省は、インド太平洋軍の管轄で起こり得る事態に対処するのに十分な弾薬を保有している」と主張した。
しかし、WSJによると、ミサイル備蓄を完全に補充するには最長で6年かかる可能性がある。WSJは、中国が近い将来に台湾に侵攻した場合、米軍は有事計画を遂行できなくなる恐れがあると指摘。「トランプ政権内で台湾防衛に関する作戦計画の調整が始まっている」と伝えた。
イラン攻撃を巡っては、米軍の弾薬不足を補うために韓国配備のTHAADの一部を中東地域へ移動していると報道され、韓国で物議を醸した経緯がある。ブランソン在韓米軍司令官は21日、上院公聴会で「THAADシステム自体は朝鮮半島に配備されたままだ」と述べる一方、THAAD用の弾薬を送る方針は認めた。
〔写真説明〕米駆逐艦から発射される巡航ミサイル「トマホーク」=3月1日、撮影地不明(米中央軍提供)(AFP時事)

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