2026/05/21
防災・危機管理ニュース
東京都心部で大型再開発を見直す動きが相次いでいる。帝国ホテルは、旗艦の「帝国ホテル東京」(千代田区)新本館の竣工(しゅんこう)時期を「未定」と発表。建築費などの高騰で地方を中心に再開発の遅れや中止の動きが出ていたが、都心でも影響が表面化してきた。
帝国ホテル東京では2031~36年度に本館の建て替えを行う予定だった。だが、資材価格や人件費の上昇などを踏まえ、24年度中に始める予定だった隣のタワー館の解体工事を30年度末ごろに先送りすることを決定。その後に行う本館の工事の見通しも立たなくなった。
森ビルと住友不動産が共同で進める港区六本木5丁目の再開発計画も、建築費高騰や金利上昇のあおりで着工が遅れている。30年度としていた竣工時期も遅れるという。森ビルの小坂雄一常務執行役員は「(計画が)止まったり、やめたりするつもりはない」としつつも、「建築費上昇をどう消化すべきか、地権者と一緒に再検討を進める環境にある」と話す。
西武ホールディングスは「グランドプリンスホテル新高輪」(港区)で、今年度中に終了予定だった宿泊やレストランの営業を来年4月以降も続けることにした。品川駅西口地区で進む再開発に伴い建て替える方針だが、物価高騰などにより、28年度としてきた着工時期の再検討が必要になったためだ。建設業者の人手不足の影響もあり、「具体的なスケジュールは私どもだけではなかなか決められない」(原田武夫上席執行役員)状況という。
再開発を巡っては、JR九州が博多駅の線路上空を利用した計画を中止したほか、名古屋鉄道が名古屋駅周辺の工事で規模縮小を迫られるなど、全国で見直しが相次ぐ。この先、中東情勢悪化で一段のコスト上昇は避けられず、「現在建築中の物件の竣工が遅れることになるだろう」(不動産大手)と懸念する声も上がる。
〔写真説明〕帝国ホテル東京=4月20日、東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)

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