2026/06/03
防災・危機管理ニュース
日銀の植田和男総裁は3日夕、東京都内で講演し、当面の金融政策運営について「経済の下振れを意識しつつも、物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化し、経済に悪影響を及ぼすことを、より警戒する必要がある」と述べた。中東情勢の緊迫化で景気の不透明感がある中でも、2%の物価安定目標の実現に向け、「利上げの是非をしっかりと議論する必要がある」と説明。今月を含め、早期の政策変更を検討する考えを示唆した。
日銀は今月15、16両日に次回の金融政策決定会合を控えており、昨年12月以来となる追加利上げの判断が焦点となっている。植田氏は「これまでの利上げで金融・経済活動は抑制されておらず、むしろ、緩和的な金融環境が経済をサポートしている」と指摘。その上で、「必要な対応が遅れ、後で大幅な利上げを余儀なくされれば、景気や金融市場に大きな負荷をかける恐れがある」と語り、政策運営が後手に回ることへの懸念を強調した。
足元では、原油高でインフレが加速することへの警戒感から、長期金利が上昇傾向にある。植田氏は「物価上昇に対して適切な対応が行われない可能性があると市場が認識した場合には、長期金利が上振れる可能性がある」と警鐘を鳴らした。
日銀は大規模金融緩和を正常化する一環で、国債買い入れの減額を進めている。植田氏は「国債市場は本来期待される機能を取り戻しつつある」と評価し、今月の会合で今後の減額方針を議論する方針を示した。
〔写真説明〕講演する日銀の植田和男総裁=3日午後、東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)

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