2026/06/04
防災・危機管理ニュース
米アンソロピックの最新人工知能(AI)モデル「クロード・ミュトス」へのアクセス権が日本政府や一部金融機関に付与された。ミュトスはサイバー攻撃に悪用される懸念があり、米国の一部企業などにアクセスが制限されていた。これにより、大手銀行などはAIモデルを活用したセキュリティー対策を本格化させる方針だ。
「わが国が最先端で準備に立てるようになったことは非常に喜ばしい」。アクセス権を巡る米政府との交渉に携わってきた片山さつき金融相は成果を強調。松本尚デジタル相も「扉が開いたことは大きな一歩だ」と歓迎した。
ミュトスはシステムの脆弱(ぜいじゃく)性を発見する能力が格段に高い。アンソロピックは2日、ミュトスのアクセス先に15カ国以上の約150社・組織を追加すると発表した。個別の社名は明らかにしなかったが、日本では3メガバンクなどが対象になったもようだ。
メガバンクは既に米オープンAIが手掛ける「GPT5.5 サイバー」のアクセス権も確保しており、対策を急ぐ。業界関係者は「(最新AIは)使ってみないと分からない部分が大きい」としながらも、「作業の実効性は上がるだろう」と期待感を示した。
脆弱性の修正には、「パッチ」と呼ばれる修正プログラムの適用が必要だ。大和総研の坂本博勝フェローは「いかに素早く、ミスなくパッチ対応を進めていくかが課題」と指摘する一方、「人材やノウハウの足りない地銀では、どこから手を付けたらいいのか分からないという問題も起こり得る」と語った。
〔写真説明〕アンソロピックが開発した人工知能「クロード」のロゴマーク
(ニュース提供元:時事通信社)

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