生成AI(人工知能)の急速な発展を受け、次期学習指導要領は、AIの特性やリスクを理解して適切に活用する力を育成する方向となった。小中学校の情報教育を大幅拡充し、高校の情報科まで内容を体系化。ウェブ上で偽・誤情報の拡散が問題化する中、情報活用能力の抜本的向上を図る。
 審議まとめの素案は、AIで知識の検索や情報整理ができる時代になり、意味を理解しない丸暗記ではなく、生活や学びに活用できる「確かな知識」がますます必要になっていると指摘。AIで学習を省略するのではなく、問題解決や自分の考えの形成に使える力を育むべきだとした。
 小学校では「総合的な探究(現・学習)の時間」に「情報の領域」を新設し、AIの回答には誤情報が混ざることなどを体験的に学ぶ。中学校では、現行の「技術・家庭科」を新教科「情報・技術科」と家庭科に分離。小学校の学習を土台に、AIやプログラミング、情報セキュリティーなどへの理解を深める。
 高校の情報科の学習も充実させる。文系・理系を問わず情報技術の特性を理解できるよう、AIを補助的に使ったプログラム開発やコンテンツ作りなどを実践。高校卒業までに、全ての生徒がAIやデータサイエンスを「日常生活や仕事で使いこなせるレベル」に達することを目指す。
 英語などの外国語教育では、AIを適切に使うことで発信力の強化が期待できるとして、AI活用を学習指導要領に初めて位置付ける。一方、社会科などでは、自ら考えずにAIに作成させたリポートなどが通用しないよう、口頭で答えさせたり、AIを使えない環境で記述させたりする評価方法を例示した。 
〔写真説明〕フランス南西部コロミエで、​算数の授業に人工知能(AI)を活用する小学校生=2025年3月(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)