日・米・中外交で垣間見えた大惨事へのリスク
第121回:リスクに立ち向かえない日本(14)
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
2026/10/08
再考・日本の危機管理-いま何が課題か
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
国際社会の激動を認識し、そこからリスク情報を読み取り、日常の活動や判断に活かすのは現代社会において必要不可欠だろう。そういう意味において、最近、大きな外交の流れがあった。日本国の高市早苗首相の国連総会での演説と、その訪米時に行われた日米首脳会談、その後に続いた米中首脳会談と、大きく動いた外交を題材にして少しだけ考察してみたい。
まず、国連演説。日本のメディアの報道だけ見ていると都合の良い切り取りの疑いもあるので、是非、一次情報でもある演説の全文に目を通して頂きたい。
私が全文を要約すると以下の様になる。
この要約が唯一無二であるという驕りは無い。是非皆さんも、全文を読んで頂き、懐かしい国語の長文読解問題として要約を試みてもらいたい。
さて、多くのメディアで上述の様な解説報道をしている所があるだろうか。多くが、「法の支配」が守られる世界を目指すべきだと訴えた演説の一部だけを前面に出していたように私には思えた。さらに、トランプ大統領の演説にあった「ICCを皆で脱退しよう」という発言と対比して、対立構造をあげつらっていたのではないだろうか。
はっきり申し上げよう。私には、トランプ大統領の発言と並べてみると、両者とも同じことを異なる視点で語っているに過ぎず、方法論の違いでしかないと感じられる。この解釈は、ICCの実情、つまり、米・中・露などの主要国が加盟できない実態に問題の本質を顧みれば自明であろう。米国としては、そんな問題ある組織で法の支配などできる訳がないと主張し、一方、日本は、それ故に、大国が加盟できる本当の意味において国際社会の法の支配を実現しよう、と訴えているのである。
それは、「泣かぬなら殺してしまえ」と「泣かぬなら泣かせて見せよう」という方法論の違いであり、戦勝国による報復裁判を行った側と、その被告にされた日本という立場の違いとも言えるのかもしれない。
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