2016/08/18
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
脱げやすい靴を履いている子は流されやすい!?
データで出ているわけではありません。でも、実際、川遊びの最中、流された子を救助した体験上、脱げやすい靴を履いている子は、流されてくるかもと思って警戒していると予想が的中します。
靴が流されると、どんな流れになっていようが、こどもは慌てて取りに行こうとします。そして流される・・川遊びしている最中に、靴が原因で流されてきた子を何名も救助(というほどでもないけど、キャッチ)してきました。
事故としては、カウントされないヒヤリハット情報です。

(右)クロックスタイプは穴が開いているので、小さい小石が入る可能性がある
だから、脱げない靴を履いてほしいと思っています。ビーチサンダルやギョサン(一体整形の樹脂製ビーチサンダル)は、海では気持ちいいですが、石が多くある川では使わないでください。脱げやすく流されやすいのはもちろん、つま先があいているので、石で爪がはがれる事故も起こっています。
クロックスタイプは、つま先はあいておらず、かかとがあるので、爪は保護され、上記より脱げにくいですが、穴より小さい小石がよく靴の中に入ってきます。そうすると、こどもは、石をとろうとして、靴を脱ぎ、片足立ちになったとたん流されている・・というケースもありました。
ウェットスーツ(ネオプレン)素材のウォーターシューズであれば、爪は保護され、脱げないし、水を含んでも、保温できます。


ネオプレンはPC保護ケースにも使われている身近な素材です。気泡の密度が高いゴムで、熱伝導率が低いので、濡れても体温を奪いません。

流水は、空気中と比べ2.5倍体温を奪うので、体が冷えないことは、重要です。以前、洪水などから避難する際の長靴について書きましたが、
http://www.risktaisaku.com/articles/-/1855?page=3
こども用長靴など、膝までこない短い長靴を洪水時にはくと、長靴に入った水に足をとられ、流される危険があります。ネオプレン素材のウォーターシューズを持っていれば、体も冷えないのでこども用の避難道具としてもおすすめしています。
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